子育て研究所

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Lesson 6-4 スキンシップのタイミング

 スキンシップの重要性については、私がお話しするまでもなく、皆さんよくご存知だと思います。スキンシップはどんな時にしますか? 多くの方が、子供が良いことをした時と答えます。しかし、それは形を変えた「褒美」と同じことです。いくらスキンシップが効果的でも、褒美として使えば、その価値は半減します。褒美を与えることの副作用が出てくるからです。では、悪いことをした時? 違います。スキンシップは何でもないときにしてあげるのがいいと思います。

 なおみちゃんがテストで100点を取ってきました。喜んでお母さんに報告すると、お母さんも喜んで、抱きしめてくれました。次の日、なおみちゃんのテストは70点でした。お母さんは、「次は頑張ろうね」と言ってくれました。その次の日、なおみちゃんは30点のテストを持って帰りました。お母さんに叱られました。なおみちゃんはこう思いました。「お母さんが好きなのは、100点の私で、30点の私は嫌いなんだ」と。
 子供をほめたり、叱ったりするということは、常にこういうメッセージを子供に対して送っているのではないでしょうか。こうして育つと、子供は自己受容ができにくくなります。価値判断の基準が本質的なものでないからです。そして、人に対しても、この人は学歴がいいからとか、この人は肩書きが立派だからという基準で判断してしまう人間になってしまうのではないでしょうか。どうも、教育界に、薄っぺらい「ほめて育てよう」が広まってきた頃から、そういう傾向が顕著になってきたと思います。女性は男性の本質を見ずに、いつ失われるか分からないようなものに価値判断の基準を見出し、褒美をもらわないと幸せを感じることができないという傾向はありませんか? 決して、女性ばかりを責めているんじゃありませんよ。

 結婚前のことを思い出してください。あなたが恋人に電話をします。
 「どうしたの?」と恋人。
 「別に何でもないんだけど、ちょっと声を聞きたくなって....。」とあなた。
 「別に用はないの? だったら、切るよ。忙しいし....。」
 なんて、言われたらどうですか? 嫌ですよね。声を聞きたい、逢いたいに理由が必要ですか?
 では、結婚後、夫の給料日だけニコニコして、料理の腕を振るって、「あなたご苦労様」では、夫はどう思うでしょうか。
 「妻が好きなのは、俺じゃなくて、俺が持って帰る給料袋か」と思うのではないでしょうか。
 恋人の時は無条件に夫を愛し、よくしてあげたいと思っていたのではないですか? 恋人の頃から、夫の給料袋にしか興味がなかった人には、私もどうもしてあげられそうにありませんが....。

 あなたはお子さんにそのように感じさせていませんか? スキンシップは何でもないときにしてあげてください。テレビを見ているときでもいいし、遊んでいるときでもいいです。子供の何でもない姿がいとおしく抱きしめたくなる時がありませんか? 無条件に抱きしめたい気持ちの時に抱きしめてあげると、お母さんの愛も育ち、子供の愛も育つと思いますので、ぜひ褒美ではないスキンシップをあげてください。
 もちろん、夫にも無条件の愛を与えてあげてください。子供の頃は、愛をいっぱいに受けることによって、愛が育つと思いますが、大人になると、愛を与えることによっても、愛が育つように思います。愛と物質は全く別の性質を持つものです。物は与えれば与えるだけ自分の分が減りますが、愛は与えれば与えるほど減るどころか、どんどん湧き出してくるという不思議な性質を持つものなのです。