子育て研究所

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Lesson 10-1 子供の話に耳を傾けましょう

 ここまでは、こちらから子供に働きかけていくというやり方を説明してきました。しかし、それだけでは良くありません。この課でお話しする内容は、今までお伝えしたどの課の内容よりも、重要ではないかとさえ思っています。だったら、早く書いたらいいのに、諸事情でここまで遅くなりました。これからお話しする、特に目新しくもないこと、誰にでもできるけど、(特に女性にとって)最も難しいことが、子育てをする上で重要な位置を占めていると考えています。
 その重要なこととは、タイトルにもあるように、子供の話にしっかりと耳を傾けましょうということです。子供の話をしっかりと聴くということは、簡単なようで、とても難しいことだと思います。

 さて、聴き方のポイントをいくつか考えてみましょう。
(1)話を最後まで聴く
 あなたは子供の話を最後まできちんと聴いていますか? 話し終わらないうちに、途中で口を挟んだり、親としての意見を言ったりしていませんか? 多くのお母さんは、たくさんしゃべりすぎです。子供に対して、言葉はマシンガンのように出てきますが、いっこうに耳を傾けて聴こうとはしません。あなたも悩みがあるときに、友達に話を聴いてもらって、気が楽になったという経験があるのではないでしょうか。友達が、良いアドバイスをくれたわけでもないけど、話しているうちに、何だか気が楽になって、解決方法も見えてきたという経験は良くあることだと思います。
 人は話を熱心に聴いてくれる人には好感を持つものです。あなたの周りにも聞き上手の人はいませんか? 誰にでも好かれているはずです。あなたもお子さんの声に耳を傾け、話の最後まで聴いてあげましょう。金八先生のように、とうとうと熱弁をふるう人がいい教育者だというわけではありません。

(2)子供の言葉を待つ
 子供、特に小さい子は、なかなか言葉が出てこない場合もあると思います。そういった場合、ついせかしたくなりますが、ゆっくり待ってあげてください。しばらく待っても、話が出ないようでしたら、「それでどうしたの?」と優しく聞いてあげるか、子供の最後の言葉を繰り返してあげるといいでしょう。

(3)子供の目線に合わせて聴く(心で聴く)
 せっかく聴いていても、テレビを見ながらとか、料理を作りながらでは、聴いてもらえる嬉しさも半減です。忙しいのはわかりますが、できるだけ手を休めて聴いてあげたいですね。どうしても、家事をしながら聴く場合は、きちんと納得してもらってから聴くといいと思います。そして、その話の一部分だけでも、ちょっと時間を取って、手を休めてしっかり聴いてあげるといいと思います。話の最初から最後までを家事をしながら聴くより、ほんの少しでも手を休めて聴いてあげることをお薦めします。

(4)あいづちを打つ
 「そう」、「なるほど」、「それで?」、「ほんとう」、「そうだったの」、「つらかったね」、「面白かったね」など、あいづちを打つことで、話に関心を持っていることが伝わります。

(5)話が広がる質問をする
 「どうしてそう思ったのかな?」、「誰がそうしたの?」というように、質問をすると話が広がります。同じ質問でも、「イエス」か「ノー」で答えられる質問は話が広がりにくいです。例えば、「たかちゃんと遊んだの?」というより、「誰と遊んだの?」と聴いた方が、話が膨らみやすいですね。

(6)子供との話を楽しむ
 子供の話を聴いてあげなきゃいけないんだ。ホームページで習ったもんね。と、義務感に凝り固まっていては、あなたも子供も楽しくありませんね。聴き役にまわることを意識しながら、同時に楽しもうという気持ちも持っていただきたいと思います。

(7)子供の考えをまとめる援助をしてあげる
 他愛もない話の時には必要ありませんが、子供が悩んでいるような場合、子供の考えをまとめる援助をしてあげるといい場合があります。話しているうちに、自然と子供の考えがまとまってくる場合もありますが、そうでない場合は、こちらからヒントを出してあげても良いでしょう。「○○ちゃんは、~と思っているのかな?」というように、相手の考えを推測してあげると、考えがまとまったり、何かに気づく場合があります。この場合は「イエス」か「ノー」で答えられる質問が有効な場合が多いでしょう。間違っても、こちらの考えを押し付けてはいけません。

(8)伝えたいことがあれば、こちらの意見も伝える
 お母さん方は、話の途中で意見を押しつけがちですが、話を最後まで聞いた後に、「お母さんはこう思うわ」という意見を伝えるのもいいやり方だと思います。もちろん、大人の考えを強制することはできません。その意見を受け入れるか、受け入れないかは、その子供が自分で決めることです。
 「そんなことを言ったって、うちの子は親の言うことなんかききゃしないわよ」という方がいますが、あなたが子供の話を日頃からしっかり聴いているならば、お子さんはあなたの話を聴いてくれるはずです。いつも、子供にしゃべる機会を与えず、親の方から一方的に話をしていては、お子さんが話を聴きたがらないのも当然のことではないでしょうか。

 昔からこのように言われるのをご存知でしょうか。「口はひとつ、耳はふたつ」 つまり、しゃべる2倍ぐらい、耳を傾けましょうということです。もちろん、家族の話にも耳を傾けてくださいね。