子育て研究所

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Lesson 4-2 生きる力を養う

 小さな公民館で行われた子育て講演会に参加した時、あるご年配の男性がこのようにおっしゃいました。「私は子どもに、きちんと挨拶のできる人に育って欲しい。礼儀正しい人間になって欲しい。そのことを意識して私は教育をしてきたし、これからもそうしたい」と。確かに、それも答えのひとつには違いありません。しかし、それだけでは足りないですよね。では、教育の目標とは何でしょうか。

 教育の目標に関して、学校教育の世界でよく言われることは、「生きる力を養う(育てる)」ということです。教師の皆さんはご存知だと思いますが、お母さん方もお聞きになったことはあるでしょう。最近、教育に関して言われるキーワードのひとつですね。

 さて、「生きる力を身につける」といっても、ちょっと漠然としていますね。これは次の2つに分けられると思いますが、どうでしょうか。
 (1)自立する。
 (2)周囲の人や社会と調和して暮らせる。
 つまり、自分自身のことと他者とのことに分けられると思うのです。これが教育の目標であるならば、私たちは対応で迷った時は、この2つの目標を思い出し、チェックしたらいいと思います。つまり、「この対応をしていると、この子は自立するかな?」とか「この対応をしていると、社会と調和して暮らそうと決心するかな? それとも社会のことが嫌いになるかな?」と、迷った時はいつも自己点検していただきたいと思います。

 さて、その観点から以前に例で出した「目覚し時計の事例」を振り返ってみましょう。毎日、お母さんが起こしていると、子供は自立に近づきますか、近づきませんか? 自立には近づきそうにありませんね。では、事例であげた対処の方法はどうかといいますと、自立を援助する方向のようですね。ということは、どちらの対応が教育の目標に沿っているかというと、毎朝親がイライラしながら起こすというやり方よりも、事例でのやり方の方が目標に沿っているということになります。このようにして、あなたが子供に対してとった教育法をチェックすることができます。


 それでは練習問題として、次の事例について考えてみましょう。
 ある保育所に私がおじゃました時のことです。私の目の前で、4歳の春夫君と秋夫君がおもちゃの取り合いを始めました。先に春夫君が遊んでいたものを、秋夫君が力ずくで取ろうとしたのです。どのような展開になるのかと思って、しばらく見ていますと、春夫君がおもちゃの取り合いに勝利し、秋夫君が泣きながら私の所にやってきました。
 「先生! 春夫君がおもちゃをひとり占めする...」と泣きながら言います。

 さて、あなたが保育所の先生の立場ですと、どのように対応しますか? これもよく考えてから進んでください。考えもせずすぐに答えをみてばかりいると、力がつきませんよ。このウェブサイトはいっぺんに見るものではなく、少しずつでも継続して学んでいくものですよ。(似たようなことを子供の勉強に関しては、言うんじゃありませんか?)